7月10日大雨

おはようございます。まついです。
本日午前大雨のようです。
クリニックは朝から開院しますが来院される場合はどうぞ足元にお気をつけてお越しください。ご予約の患者さんで日にちが変更できる患者様はどうぞ変更をお願いします。

受付からご案内です!〜労災と事故〜

今日は受付からの投稿です!
労災と事故の取り扱いのご案内です。
当院は労災指定医療機関です。
お仕事上、通勤途中のお怪我で労災の場合も受診して頂けます。
労災で受診の場合は、当院を最初医療機関として受診される場合は「様式第5号」、2番目以降の医療機関として受診される場合は「様式第6号」をご用意ください。
病院での術後の継続リハビリ等も可能です。
労災書類がすぐにご準備できない場合、まずはご相談ください。
通勤災害の場合は、それぞれ「16-3」「16-4」の様式になります。

様式第5号
様式第6号

事故の場合は、担当される損保会社より、ご連絡を頂いてからの受診をお願いします。
ご不明な点あれば、お問い合わせください。

テニス肘(外上顆炎)、ゴルフ肘(内上顆炎)

新米院長 まついです。
 今日は肘関節周囲に多い痛みであるテニス肘(外上顆炎)、ゴルフ肘(内上顆炎)についてです。
 テニスのバックハンドを打つ際の利き肘、ゴルフスイングの際の効き肘に起こることからこのようにネーミングされています。実際は、スポーツと関係ない患者さんでも起こります。

テニス肘(外上顆炎):手関節、手指を伸ばす筋肉の付着部に起こります。

ゴルフ肘(内上顆炎):手関節、手指を曲げる筋肉の付着部に起こります。


 いずれの場合も実際使っている手関節や指関節の腱の痛みではなく、肘関節側で痛くなることが多いです。これは、手関節や指関節を動かす腱が、肘関節周辺で複数の筋肉由来の集合体(共同腱)となり、伝わる力が一点に集中するために起こると考えられます。
発症すると、スポーツだけではなく、日常生活でも痛みを感じることが多くなります。中には動かした時だけではなく、安静時や夜間に痛みが出て辛い思いをされる方もおられます。ThomsenテストやChairテストなど、痛みが出ている筋肉にストレスを加えるとことで疼痛を誘発し、診断します。
 治療法としては、まずは消炎鎮痛となります。痛み止めのお薬、湿布などの外用薬、超音波などの電気治療機、安静時痛などがひどい場合の注射など、痛みの改善を図っていきます。
 また、痛みの改善と共に痛みが発生する原因についてもアプローチしていきます。
 原因として、痛い場所にかかる負荷、また、負荷を受ける側の受け方・環境に着目して改善を図ります。過剰な負荷がある場合は負荷そのものもしくは回数を減らすことを検討します。ただ、外来診療をしていると多くの場合、受ける側の改善点が多いように思います。
 私自身も経験しましたが、40肩(50肩)の際に肩関節の痛みが強く、肩がうまく使えない状況にありました。そのため、肘関節から先で手作業を続けた結果、テニス肘になりました。このように、本来ならば、脊椎〜肩甲骨〜肩関節〜肘〜手関節〜指と伝わるはずの運動が、使いづらい関節があることで、他の関節に過剰な負荷を生じさせたり、無理な動きをさせてしまい、障害につながることがあります。私のようなケースでは、肘関節の疼痛管理と共に肩関節の動きを改善させることが必要となります。
 

R.T.P.は日常生活でも。

新米院長まついです。
皆さんは、RTPという言葉をご存知ですか?
私はスポーツの世界に参加させていただくまで知りませんでした。
Return To Play = R.T.P.
負傷した選手が怪我から復帰することを指す言葉です。
選手が負傷した場合、
①負傷→②怪我の診断・治療・治癒→③筋力・運動機能の回復→④練習・プレー復帰の流れになります。
スポーツの現場だと、この順番に携わる人が
①選手・トレーナー・チームドクター
②選手・ドクター・看護師・セラピスト・トレーナー(メディカル部門)
③選手・セラピスト・トレーナー
④選手・トレーナー・チームの判断
となると思います。
クリニックの外来でも同じ流れになると考えています。
患者さんに障害が発生した場合、
①発症→②診断・治療・治癒→③筋力・機能回復→④生活・仕事・アクティビティへの復帰
①患者さん
②患者さん・ドクター・看護師・セラピスト
③患者さん・看護師・セラピスト
④患者さん・セラピスト
この流れを見ていただくとわかるのですが、私がドクターとして関わるところはかなり限定的です。当然ドクターしかできない部分を担い、この流れの統括を他職種と一緒に行います。それぞれのスペシャリティに各ステージでの役割を担っていただき、選手、患者さんを元の活動レベルに戻していく、これがRTPだと考えております。
コメディカルの方の意見もそれぞれのスペシャリティとして意見をぶつけあうことが結果として患者さん、選手のためになると考えています!患者さん、選手自身からの意見・要望も当然重要です!
今季限りでキューデンヴォルテクスを退団することとなった陣内トレーナーからは、ラグビー選手のRTPで多くのことを学ばさせていただきました。明け方までメールで議論させていただいた日々が懐かしく思い出されます。感謝です!移籍先のリコーで、更なるご活躍を期待しております!

右から2番目が陣内トレーナー

リハビリ室物理療法紹介(物療、電気治療)です!

本日はリハビリ室より投稿です!

リハビリ室にはいろいろな物理療法の機械が設置されており、最新の機器が揃っています。今回はみなさんがご存知の数々のトップアスリート(キューデンヴォルテクスやOh~tanisa~n!も)がケガの治療や練習前のケアに使用している超音波治療機器フィジオソノについてご紹介させていただきたいと思います。

超音波治療では温熱効果とミクロマッサージ効果の2つの効果を深部に届けることができます。温熱作用では組織を柔らかくし、血流の改善を行うことにより、痛みを和らげ、筋の緊張をほぐして動きやすくする効果を得ることができます。また、ミクロマッサージ効果では1秒間に数百万回繰り返される音圧振動により細胞の活動を促進させ炎症を抑え、腫れを軽減させる効果があります。

超音波が生体に及ぼす生理作用:
• 血管拡張効果=温熱作用による血行促進
• 鎮痛効果=知覚神経(伝達速度・疼痛閾値)への作用
• 筋緊張緩和効果=ミクロマッサージと温熱作用
• 治癒促進効果=温熱作用による新陳代謝の促進


主に捻挫、腱鞘炎、TFCC損傷(写真の場所)、内側上顆炎などの治療に使用しています。
次回以降、物療機器・セラピストによる理学療法・作業療法について紹介していきます。
お楽しみに〜。

オスグッド病

オスグッド病(オスグッドシュラッター病)について
 スポーツをされている成長期(小学校高学年〜中学生くらい)のお子さんで発生しやすい膝関節下方(脛骨粗面部)に発生する病気(障害)です。
競技的にはサッカー、バスケット、バレーボールなどに多いとされています。
 膝関節の前に膝蓋骨がありますが、膝蓋骨は大腿四頭筋と呼ばれる膝を伸ばす役割をもつ筋肉の腱内部に発生する人体最大の種子骨です。種子骨・・・?。種子骨とは筋肉の腱の内部に発生し、テコの原理で支点となる骨です。大きな力がかかった時にテコを利用し、出力を上げるために必要となる骨です。(もしくは必要となったためできた骨です。)その他の種子骨では手の母指や足の母趾などやはり大きな力が加わる場所にできます。
 その大きな力が加わる人体最大の種子骨を介して力を加える、テコの作用点に当たるのが脛骨粗面になります。脛骨粗面は成長期のお子さんではまだ成長軟骨の部分があり(骨端線と言われます)、骨としては未熟なため、強大な力が繰り返しかかり続けることで怪我をしてしまう事があります。これがオスグッド病の原因です。


極端に書きましたが、膝を伸ばす筋肉(四頭筋)の引っ張る力で成長軟骨部分が引き剥がされるイメージです。

 特に成長期のお子さんでは、身長が伸びることに対して、大腿骨の前にある四頭筋の長さが追いつかず、四頭筋の緊張が強くなること、また、十分な基礎トレーニングがされないまま、同じ動作を繰り返すこと(サッカーだとキック楽しいし、バスケだとレイアップシュート楽しいですもんね)などで、障害に至りやすいと考えられています。(ちょっと痛くても楽しいが優先されてしまう世代かもしれませんね)
 成長痛などと思われることもあるかもしれません。まずはクリニックなどでの診断を受けていただくのが良いと思います。
 治療法としては、初期であれば、安静、固定などで対応します。リハビリでは、ストレッチや筋力のバランス訓練を受けていただきます。痛みが取れるまでに時間がかかるので、本人・周囲の大人の忍耐も必要です。進んでしまうと手術になることもあります。
 国際サッカー連盟FIFAが出している、11+ kidsなどの予防動画を見ていただき、予防トレーニングをしていくことも大事です。また、原因が同じ動作を繰り返すというところにあるのは間違いないので、プレースタイル・ポジションの変更、多種目の競技を行うこと(サッカー+野球とか)を検討することも予防になるかもしれません。
 ここまで書いてきて、気づかれている方もいると思いますが、’〜ことも’、’〜かも’という表現を使っています。確立された標準的治療法などがないのが現状と考えています。ないからといって放置はできませんし、ぜひ予防できるものは予防したいところです。また、なった場合は、親御さん、コーチ、メディカルの協力のもと、お子さんにも頑張って治療してもらいたいと思います。

今日は父の日でした。

勤務医の頃と異なり、日曜日の朝、病棟に行かないことにようやく慣れつつあります新米院長のまついです。
今日は朝から息子のドッジボールの練習を見に行きました。地域の子供達と一緒に汗だくになりながら、楽しそうに練習していました。子供達を見ていて、やはりスポーツは楽しいのが基本だなと改めて感じております。
ドッジボールにつきものは突き指。突き指と思っていたら、裂離骨折(剥離骨折)、骨端線損傷、靭帯損傷、掌側板損傷という怪我のこともあります。痛みが強い、腫れが強い、時間の経過で皮下出血が起こってくる場合は早めに受診されてください。
そして、
父の日なので、お父さんらしく、子供たちを福岡市動植物園へ連れて行きました。

子供  : ’かば大きい!’
お父さん: ’この体重をこの足で支えるのか’

子供  : ’はなこ!’
お父さん: ’何tをこの足で支えるのか’

子供  : ’キリン首長い!’
お父さん: ’キリンの膝っぽいところは、実は踵なんだよねー’
整形外科医療従事者あるあるです。
いつも人の足元を見てしまいます。(いやらしい意味ではなく)
やはり動物園でも見てしまう父でした・・・

膝をつつく会

新米院長まついです。
6月16日古巣である浜の町病院を会場とした、膝をつつく会という福岡地区の膝関節研究会に参加してまいりました。
コロナの影響で3年ぶりの開催でした。50人ほどの参加でした。
16年前に初めて参加させていただき、当時はシャーカステンにレントゲンフィルムをかけながら、また、関節鏡はVHSビデオを見ながら、みんなで’膝をつつく’ように議論しておりました。過去参加されていた先生方の中には、のちに、各大学の教授になられた先生方も参加されれていて、現在も日本で、世界で活躍されています。現在は、PCでの発表形式となりましたが、かわらず、肩を寄せ、膝をつついております。
研究会の後で、肩関節の肩峰の大きさと三角筋・腱板筋力の関係、人工膝関節置換術後の四頭筋筋活動と大腿骨前後位置の関係をゴニョゴニョ・・・すいません、一部の人にしかわからないかもしれません。。。でも、仲間とこんなマニアな話をしている時間が楽しいのです。同じ分野で、それぞれ志のある先生方のお話を伺うことは大変刺激になり、また、頑張ろうと思わされます。また、若かりし日に相談させていただいた先輩方のように、これから膝や関節外科を志す先生方の刺激になれればと思っております。
文章だけになりました(汗)

看護部より!

今日は看護部からの投稿です!
開院して約2週間経ちました。梅雨時期でもあるため来院する際はお足元に気をつけていらっしゃってくださいね。
今週から予約の運用を開始しました!
初診の方は当院へ電話連絡もしくは病院なびから。
再診の方は院内での予約または電話にて受け付けております。
当院は完全予約制ではないため、直接来院されてもかまいません。
お待たせする時間はあるかもしれませんが、ご理解ください。
診察室内に以下のようなパンフレットもあり、パンフレットの中にはお家でできる運動の方法や日常生活で気を付けてほしいことなどがイラストや写真付きで載っています。
必要な方は気軽に看護師の方へお声かけください!

骨粗鬆症について

新米院長まついです。

今日は骨粗鬆症についてのお話です。

人間の体を支える骨は、骨の骨格を作るコラーゲンと強度を与えるリン酸カルシウムから構成されます。骨には、人体を支える機能、血液を作る機能、臓器を外部から守る機能、運動の支点としての機能など様々な機能があります。

そんな骨ですが、人体の中で、カルシウムの貯蔵という役割も担っています。神経の伝達、筋肉の収縮などもカルシウムによって調整されています。カルシウムが体内で必要となれば、カルシウムを放出し、過剰となればカルシウムを沈着させます。このような過程で、骨は絶えず壊され、新しく作られる、という新陳代謝を繰り返します。
全身の骨が新しく生まれ変わるにおおよそ3年程度かかると言われています。
骨粗鬆症では、この新陳代謝において、壊される速度が早くなるか、もしくは、作る速度が遅くなることで起こると言われております。つまり、代謝のバランスが崩れると骨粗鬆症になると言われています。



骨粗鬆症は女性に多いとされていますが、その一つの理由が閉経以降に、女性ホルモンであるエストロゲン破骨細胞を抑制する)が減少することで、骨の破壊がスピードアップすることにあるとされています。そのため、わたしが研修医となった20年ほど前は、壊されるスピードを遅くする治療が主体でした。

現在では、骨を作ることも着目されるようになり、カルシウムの吸収を促すビタミンD、骨の材料となるリン、運動による骨への物理的刺激、日光浴なども調査され、骨粗鬆症の原因に対して適切な治療ができるようになりました。(近年患者さんには、骨粗鬆症に対してビタミンDの摂取を勧めるようになりました。2020年に始まったコロナの流行の際に、ウィルス感染予防に、ビタミンD摂取が有効であるという論文、報道がありました。その影響でビタミンDの入手が困難となり、治療中の患者さんの中には、入手に苦労された方も多かったかと思います。)



当院では、骨粗鬆症の診断として、
・レントゲンによる既存骨折の判定(脊椎、手関節、大腿骨、上腕骨)
・骨密度測定(DXA法での大腿骨、腰椎骨密度測定)
・採血による骨代謝、カルシウム・リン測定

などを行い、骨の破壊を抑える治療、骨を作るのを促進する治療、どの治療が良いかを判断しています。治療に関しては、継続すること、定期的な評価をする事が必要です。治療薬については、内服/注射の選択、毎日/毎週/毎月/半年ごと/年一回の選択を適応、メリット、デメリットについてお話の上、選択いただけます。地域の健診などで低下を指摘された方、しばらく骨密度の測定をされていない方など、ご相談いただければと思います。