新米院長まついです。
経験したことのない猛暑が続きますね。
我が家のこどもたちは暇を見つけてはビニールプールで水遊びをしています。
子供の体力ってすごいですね。
暑い日に来院される際は水分摂取など十分に行いながらお気をつけて来院ください。
今日は子供繋がりでシーバー病です。
小学校高学年〜中学生くらいの成長期でスポーツを頑張っているお子さんで見られる状態です。踵を痛がっていると言って受診されることが多いです。
踵の骨(踵骨:しょうこつ)にある成長中の骨(骨端核)に過度な負荷がかかり分離(骨折)した状態です。以下がシーバー病(初期)のレントゲンになります。
レントゲン:骨端核に一部黒線が見え骨炭核の分節化が起こっています
原因としては、運動などによる過度な負荷がかかっていることが多いようです。
荷重時痛や圧痛があります。
治療法としては、基本的に保存療法(手術以外の治療方法)となります。
・痛みのコントロールとして、アイシング療法、湿布などの外用使用、(痛みがひどい場合に注射による消炎鎮痛)、超音波などによる消炎・鎮痛
・損傷部位に対する安静目的に、スポーツの休止、松葉杖などでの免荷、足底装具の使用
・再受傷予防のため、柔軟性の評価・改善、歩容・走行の評価・指導、靴の指導
などを行います。
外観上は分かりませんが、骨の怪我であり、治療期間が数ヶ月と長期化することもあります。
スポーツをされている成長期のお子さんが繰り返し踵の痛みを訴えられる場合は早めに医療機関(整形外科やスポーツ整形外科)にご相談ください。
フィジオ5D
今日はリハビリテーション部からの投稿です。
今回は干渉波治療器『フィジオ5D』について説明します。
主に痛みに対しての治療に用いる干渉波治療器です。
対象疾患としては、腰痛、変形性膝関節症、肩関節周囲炎などの痛みに対して、幅広く対応できます。また当院で採用しているフィジオ5Dは、急性、慢性(筋性、神経性、関節性など)両方に対応でき、EMSモードでトレーニングと併用することで、より筋肉に刺激を与えるなど、患者さんによって、治療方法を変更することができます。
干渉波とは複数の異なる周波数の電流を交差させたときに発生する新しい周波数の電流のことを言います。干渉波の刺激で筋肉を収縮させ、筋ポンプ作用を働かせることで、痛みのある部位や筋肉が硬い部分に対するマッサージ効果や血行促進効果、鎮痛効果が生まれます。
従来の干渉波は単一電極導子を用いるタイプが一般的でしたが、このフィジオ5Dは特殊な複数の電極を用いた干渉波電流を3次元的に発生させることができ、より深層部(股関節など)のポイントに刺激を届かせやすくなっています。下の図のようなイメージです。
みなさんご存知の数々のトップアスリートもフィジオ5を使われています!あの有名選手は普段のリカバリーの一環で使用されたり、登板間に腕や肩の疲労を取るために使われているそうです。是非、SHOWタイムで痛みやコリの緩和、血流改善を実感されてください!
先日地域のミニバスケでトレーナー活動を行ってきました。
夏の体育館は蒸し暑く、その中で運動しながら汗をかいている小学生に感銘を受けました。
バスケットボールは、足関節捻挫や腰痛などが起こりやすい種目です。
そんな時は、このフィジオ5Dの出番かもしれません。
スポーツに限らず、痛みがある方は一度病院でご相談ください。
お盆休みのお知らせ(2023年8月14日、8月15日)
2023年8月14日、8月15日はクリニックをお休みします。
8月12日(土)については通常通り8:30~12:30の診療となります。
8月11日も休日(山の日)となっており、通院の患者様にはご不便をおかけしますが何卒ご了承ください。
8月16日より通常診療となります。
ギプスシーネの包帯について
本日は看護部から投稿です。
足関節に靭帯損傷、骨折などでギプスシーネをした際の包帯の巻き方について紹介します。
(担当医からご自身で巻き直して良いと言われた場合のみ行ってください)
今回はらせん巻きという方法です。
用意するものは、使用中のギプスシーネ(シャーレ)と包帯、包帯を止めるテープです。
巻き方の基本として、以下を必ず守ってください。
・静脈血が末梢にうっ滞するのを防止するため、心臓より遠い所から心臓に近い方に向かって
巻きます。
・きつく巻いたり、一部分だけ締め付けた場合、血流障害を起こすことがあるため、
適当な圧(シーネが固定される最低限の圧迫)で均一に巻きます。
伸縮性のある包帯を使用する場合、巻き終わった後に締め付けが強くなることがあるので
注意が必要です。
包帯を巻く際は、手の中で転がすように巻くとスムーズに巻けます。
以下のように持つと巻きやすくなります。
包帯端を斜めに出して、1周。最初に斜めに出した端を折り込んで2周目をまくと解けにくくなります。
足首付近までは前に巻いた包帯の1/2-1/3くらいが重なる様に斜め上に上がっていくよう巻いていきます。
足関節のカーブしたところは、足首→甲→足首→甲の順番で交互に8の字状に
巻いていきます。(しっかり固定されるように2、3回交互に巻きます)
ギプスシーネ全体を膝側まで巻き終われば、今度は足先側に戻り、
十分な患部の固定ができたら、端をテープで固定し、終了です。
ギプスシーネ装着中に、
・安静にしているのに痛みが強くなる(患部の腫脹による締め付け)
・爪の色が紫色になる・冷たくなる・痺れが出る(腫脹による血流障害)
場合は、すぐに包帯を外して症状が改善するか確認してください。改善しない場合は固定してもらった病院へ連絡するか、土日夜間などで連絡がつかない場合は救急医療情報センターもしくは救急病院に相談してください。
謎の腰痛の原因・・・Modic変性
新米院長まついです。
とあるオンライン講演会に参加しました。
普段は関東のみで行われる講演会ですが、コロナの影響でweb開催となっており福岡で聴講出来ました。オンラインのお陰か250人ほどの先生が聴講されておりました。
講演会のスピーカーである先生は現在60歳、講演に際して、まず還暦チャレンジと称して、鉄棒で前方支持回転からの着地をバッチリ決めておられました。お若い!
さて、腰痛という言葉はみなさんご存知と思います。外来診療でもほぼ毎日腰痛の方と出会います。出来るだけ腰痛の原因を突き止めて、痛みが治った後の予防についてもアプローチをしたいと考えていますが、原因がよくわからない腰痛に出会うこともよくあります。
今回はそのような腰痛の中で、Modic変性についてのお話がありました。
終板の図
Modic変性は、椎体の上下にある終板と呼ばれる軟骨組織に起こる変性(加齢変化)と言われてきました。MRIで描出することができ、腰椎のMRI撮影をしているとたまに見かけます。1988年にModic先生が報告し、近年その病的意義が検討し直されています。
Modicの模式図
MRIでの見え方でType1〜3に分類
Type1骨髄浮腫(血管増生・炎症), 2脂肪変性, 3骨硬化
1→3の順に進行すると言われています
近年、Modic変性は実は感染症ではないかという報告が出ています。原因菌が弱毒菌(アクネ菌)であるため、感染が酷くならず、場合によってはいずれ自然に治っていくというストーリーです。演者の先生の外来では、ステロイド+抗生剤の治療を行われておりました。奏功率は60%程度(Modic Type1 : 急性期)あるそうです。手術により椎間板を洗浄することで改善することもあるとのこと。
Modic変性の方の痛みの特徴として、起床時のつらい腰痛があり、活動しだすと痛みが目立たなくなるようです。
今まで腰痛単独ではMRIを行うことはあまりなかったのですが、Modicを疑う腰痛には積極的にMRIを行って良いのかもしれません。
7月10日大雨
おはようございます。まついです。
本日午前大雨のようです。
クリニックは朝から開院しますが来院される場合はどうぞ足元にお気をつけてお越しください。ご予約の患者さんで日にちが変更できる患者様はどうぞ変更をお願いします。
受付からご案内です!〜労災と事故〜
今日は受付からの投稿です!
労災と事故の取り扱いのご案内です。
当院は労災指定医療機関です。
お仕事上、通勤途中のお怪我で労災の場合も受診して頂けます。
労災で受診の場合は、当院を最初医療機関として受診される場合は「様式第5号」※、2番目以降の医療機関として受診される場合は「様式第6号」※をご用意ください。
病院での術後の継続リハビリ等も可能です。
労災書類がすぐにご準備できない場合、まずはご相談ください。
※通勤災害の場合は、それぞれ「16-3」「16-4」の様式になります。
事故の場合は、担当される損保会社より、ご連絡を頂いてからの受診をお願いします。
ご不明な点あれば、お問い合わせください。
テニス肘(外上顆炎)、ゴルフ肘(内上顆炎)
新米院長 まついです。
今日は肘関節周囲に多い痛みであるテニス肘(外上顆炎)、ゴルフ肘(内上顆炎)についてです。
テニスのバックハンドを打つ際の利き肘、ゴルフスイングの際の効き肘に起こることからこのようにネーミングされています。実際は、スポーツと関係ない患者さんでも起こります。
テニス肘(外上顆炎):手関節、手指を伸ばす筋肉の付着部に起こります。
ゴルフ肘(内上顆炎):手関節、手指を曲げる筋肉の付着部に起こります。
いずれの場合も実際使っている手関節や指関節の腱の痛みではなく、肘関節側で痛くなることが多いです。これは、手関節や指関節を動かす腱が、肘関節周辺で複数の筋肉由来の集合体(共同腱)となり、伝わる力が一点に集中するために起こると考えられます。
発症すると、スポーツだけではなく、日常生活でも痛みを感じることが多くなります。中には動かした時だけではなく、安静時や夜間に痛みが出て辛い思いをされる方もおられます。ThomsenテストやChairテストなど、痛みが出ている筋肉にストレスを加えるとことで疼痛を誘発し、診断します。
治療法としては、まずは消炎鎮痛となります。痛み止めのお薬、湿布などの外用薬、超音波などの電気治療機、安静時痛などがひどい場合の注射など、痛みの改善を図っていきます。
また、痛みの改善と共に痛みが発生する原因についてもアプローチしていきます。
原因として、痛い場所にかかる負荷、また、負荷を受ける側の受け方・環境に着目して改善を図ります。過剰な負荷がある場合は負荷そのものもしくは回数を減らすことを検討します。ただ、外来診療をしていると多くの場合、受ける側の改善点が多いように思います。
私自身も経験しましたが、40肩(50肩)の際に肩関節の痛みが強く、肩がうまく使えない状況にありました。そのため、肘関節から先で手作業を続けた結果、テニス肘になりました。このように、本来ならば、脊椎〜肩甲骨〜肩関節〜肘〜手関節〜指と伝わるはずの運動が、使いづらい関節があることで、他の関節に過剰な負荷を生じさせたり、無理な動きをさせてしまい、障害につながることがあります。私のようなケースでは、肘関節の疼痛管理と共に肩関節の動きを改善させることが必要となります。