疲労骨折

中止になったMTBレースで実はエリート男子として登録されていたことを知り、焦ってしまった院長まついです。徐々に暖かくなり屋外で運動しやすい季節となってきましたね。
つぎは筑後川カッパスロンに挑戦しようと企んでおります。まさに河童の川流れの大会です。

今日は疲労骨折についてのお話です。
 スポーツをされている方、観戦する方には ‘疲労骨折’ という言葉は比較的馴染みがある方も多いかと思います。
 スポーツ、運動でハードな練習後などある程度どこかに痛みを感じるのは当然あることだと思います。数日しても治らない、ちょっと動いただけ若しくは日常生活の中で同じ場所がすぐ痛くなる、そんな時は受診したほうが良いケースがあります。その一つが疲労骨折です。
 疲労骨折とは、その名の通り疲労の蓄積により起こる骨折です。大きな外力で骨折する通常の骨折と異なり、繰り返して外力が同じ場所に負荷としてかかることにより発生していきます。
・繰り返しの外力:環境(グランド、靴など)、
        練習量(オーバーユース、技量を超える練習など)
・同じ場所への負荷:筋力、柔軟性不足、フォームの問題
などが要因として考えられます。若年でも成人でも発生します。またご高齢の方でも発生します。(ご高齢の方の場合は脆弱性骨折に分類されることが多いです。これはまた別の機会に)
 当院で多く経験する疲労骨折の部位としては、脛骨、腓骨、第5中足骨、立方骨、大腿骨、坐骨などがあります。個別の骨折については別の機会に書こうと思います。痛みが出始めた初期の頃はレントゲンではわからないことがほとんどです。それから2〜4週間痛みがあるままに経過するとレントゲンで徐々に骨折がわかってきます。そのまま負荷をかけ続けると骨折線が見えるようになってきます。この頃には日常生活でも加重しただけで痛みが出るようになっています。

初診時の写真

1ヶ月後の写真
初診のレントゲンでは明らかな骨折がないことがわかります。
触診では、骨膜炎や骨性隆起が痛みの場所と一致して、腫脹として触れます。
MRIでは隆起などが触れない症例でもしっかり描出されます。

MRIでは白く炎症を起こした骨の中に黒い骨折線がみられます。(エコーでも炎症や隆起が起こると左右を比較することで検知することはできますが、骨の中の状況は判断は難しいです。)
疲労骨折は起こる部位・病気により、その後の治り方や再発のリスクがかわります。
同じ競技を続ける限りどうしても再発などのリスクは伴いますが、疲労骨折が治るまでの間に、安静だけではなく、その後のリスクを減らすという意味で負荷の原因を探り改善しておくことが重要となります。
(2024年5月17日院内勉強会より)